ちょうど平日が休みで、かみさんと京都方面にショッピングに出かけました。JR京都駅に隣接する駅ビルにある京都伊勢丹さんへ行きましたが、ここには前から行こうと思っていた「京都拉麺小路」なるラーメンフードパークがあります。お昼はもちろんそこでいただく事に。

　京都駅ビルの10階に京都拉麺小路があります。何度と無く行く機会はあったのですが、ご飯を食べる時間に訪れた事はなく、まだ一度もここでラーメンを食べていなかったのでした。入り口はこのようにシンプルなつくりとなっています。

　入り口を入るとすぐにこのような飾りがあります。京都らしく和を感じる演出です。京都拉麺小路のコンセプトが伝わってきます。横浜ラーメン博物館も昭和初期のレトロ感が大変良かったですが、こちらはさらに京都という街の歴史を醸し出しています。

　それぞれのお店のつくりは落ち着いた外観で統一されており、京都の町家を感じさせます。ちょうど宵に入った街のような雰囲気です。京都の街まで行かなくても駅という玄関口で京都を味わえるナイスなスペースになっています。

　奥の方にはこのフードパークに入っているラーメン店の紹介がしてあります。北は北海道から南は九州までの有名店がチョイスされており、地域の偏りが無い出店となっているようです。HPによれば北海道すみれ、銀座匠力、博多一幸舎は関西初出店とのことです。大変貴重なスペースですね。私も行ったことの無い店が多いので、また来たいと思います。

　今回入ろうと思ったお店はここ「宝屋」さんです。このお店は京都発のお店。フレンチのシェフたちが自分たち好みのラーメン屋を作ろうと決心して始めたお店ということです。期待で胸が膨らみます。入り口では元気なお姉さんが親切丁寧な対応でお客さんを店の中まで導いてくれます。また、入り口にある生け花がラーメン屋と思えない落ち着きさを感じさせます。

　メニューは外に張り出しています。食券制になっていて食券を購入してから列に並ぶようになっています。メニューはほぼラーメンのみ、宝ラーメン￥650、チャーシュー麺が￥780と行った所。大盛り、小盛りもあるようです。夏季限定で冷麺もあるようです。特製玉子ご飯などのご飯類やデザートにプリンなんかもあるようです。

　間もなく案内されると全員で「いらしゃいませ」の元気な声。厨房には3人と配給が2名、カウンター8席、4人掛けテーブル2つのこじんまりしたお店です。カウンターには升目に入った丼が展示されています。丼の底に文字が書いてあります。それを見るために完食する人もいるでしょう。席に着くとお絞り、お箸、ハーブティー？が出てきます。テーブルには胡椒、お酢がありました。
　

　今回は宝屋ラーメンを注文。アルミ製の敷き皿に白い丼ででてきました。丼の宝の字が目立ちます。具は丁寧な飾り付けで見た目で美味しさを引き立てます。具は肩ロースチャーシュー、メンマ、キクラゲ、青ネギ、煮玉子です。スープにはほんのり背油が浮いています。

　スープはとんこつと鶏がらのブレンドスープとのこと、タレは醤油ダレです。醤油の主張は強くなく、塩分は程よく調節されています。濃度はあっさりとしており、動物系の臭み、余分な浮遊物は無く上品な出来上がりのスープです。お店の紹介では「あっさりで最後まで飲みほす事ができる」とありますが、確かに飲みやすい。

　麺は「宝泉(たからいずみ)」という名前をつけた特製麺。信州の製麺業者と共同で開発した国産低アミロース小麦を用いた低温熟成麺ということです。低アミロースということはもちもち感があるのでしょうか。細麺とのことでしたが、それほど細くは感じませんでした。スープとの相性はばっちりで、コシもある。思ったほどもちもち感はありませんが、麺の太さのせいでしょう。しかし、なかなか美味しいです。

　チャーシューは肩ロースの薄切り。味付けは特別なところはありません。スープと絡まって美味い。3枚ほどあったでしょうか。メンマはごま油が効いていて良い風味でした。キクラゲは通常はかなりの歯ごたえがありますが、麺への配慮のためか細かく刻んでおり、食感を抑えているようです。

　煮玉子は黄身が滑らかで味は控えめ。白身は煮過ぎておらずの硬さは程よい。特別な味付けではなくその存在は控えめ。箸休めとしては上出来。

　麺を食べ終わり、スープを平らげる途中で、お酢を数滴落としてみる。すると、なんともさわやかな味になり、最後まで一気に飲み干す事ができます。加減はお好みで調整してください。完食すると、そこには「そのココロに宝あり」という文があります。サービス、味ともにココロが感じられるラーメン屋です。

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